深く息を吐く

自省用

しょせん私たちは遺伝子の乗り物

産むべきか産まぬべきか悩んでいる方の記事を読んで思ったこと。(アドバイスとかそういうのでは全くありません)

人間以外の動物のメスは自分の排卵期が分かっててその時期しか発情しない。でも人間の女ははっきりと自分の排卵期が分からない。なぜか。

竹内久美子さんの本によると、それは「産みたくない理性」に対しての遺伝子の戦略なんじゃないかと。

その昔、ヒトも自分で排卵日の徴候がわかっていたはずだ。しかし胎児が大きくなってしまったため出産がとても大変になってしまった。ときには生命がけ。その結果、妊娠したくない女が、排卵日の発情を意識的に隠すようにしてしまう。隠す女は子をたくさん残せない。そこに排卵日の気づけない突然変異種の女が現れる。するとうっかり妊娠してしまう。気づけない女の方がよく子を残す。そういう種が生き残ったんじゃないかと。もしくは遺伝子がそうしむけたんじゃないか。

私たちは、人間が生きるために遺伝子があると思ってるけど、実はその逆で、遺伝子が自分のコピーをよく残せるように、生き物をデザインしているんじゃないかって。

 

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最近見た、LUCYという映画の中で、モーガンフリーマンが演じる博士が面白いことを言う。

細胞は時を超えて生き延びることだけを目指しているように思える。

その手段としては、永遠の命か、繁殖か、の二つしかない

命を育むのが過酷な環境では細胞は長生きを目指す

環境に恵まれている場合、細胞は繁殖を選ぶ

そうすれば死んでも、重要な知識、情報は次の世代に伝達できる

蓄積された知識と経験が時を超え行き続ける

逆にいうと、住みやすい=生存競争の激しい環境では細胞は繁殖を選ぶ。過酷な環境では天敵は少ないので、繁殖よりも個体の長寿を選ぶ。

 

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 ↑ツッコんだら負けの映画!アクション映画として楽しく見るのをオススメします。面白い。

 

今の日本が少子高齢化になってるのって医学の進歩ゆえなんだろうけど、過酷な環境になってるってこと?と感じてしまった。生きづらい。働きづらい、繁殖しづらい。高齢化。産みたくない女が増えてるのも当たり前っていえば当たり前だよなあ。

選択肢がありすぎるということもある。あればあるだけ迷う。学校選び、職場選び、結婚相手、式場選び、新居選び…選択肢がなければ決めるのも早い。

戦後の方が生きてく環境は厳しそうに思えるけど、みんな子どもをたくさん産んでたのは他に選択肢がなかったからだよな。生存の危機を感じると妊娠しやすいというのも聞いたことある(適当です)。

恋愛中も脳からなんか出てる感じするしね。あれもヒトを繁殖させるためのプログラムなんだろうか。

考えれば考えるほど結婚も出産も大変だし難しい。どっかで思い切って勢いがないとできない。産んでしまったら子育てはもうやるしかないけど。予想以上に面白いし楽しいのは幸いだ。

自分の命が入ってる容れ物としてのカラダの劣化は感じるけど、傍にスクスク育ってるのをみると、自分と夫の遺伝子はかろうじて乗りかえ成功しつつあるんだなとも感じる。