深く息を吐く

自省用

高齢の親と階段ばかりの家

久々に舅姑の話。

義父は50後半の頃、3階建住宅を親子ローンを組んで買った。子は私の夫(当時独身)で、家は親子共有名義だ。長男である夫はその後結婚し、私と二人暮らしをはじめた。新居の世帯主は私だったが妊娠出産で私が無収入になると新婚生活は終わりをつげる。3階建住宅で同居せざるをえなくなった。2世帯住宅でもないのにしばらく3世代で住んでいた。が私が6年目ついに耐えきれなくなり別居。その時点で義父母は70代。ローンの主役は夫に変わったので、私たち夫婦は賃貸の家賃と義実家のローンの2つを負担することになった。

支出はつらいがお金より心の健康の方が大事だ。別居して心の問題はクリアされたが、だんだん義父母の高齢化や家の老朽化という問題がでてきた。80代に突入。次々壊れていく家電。段差の問題。水回り。整理できない大量の物物物。私たちはお金について悩む。住宅費だけじゃなく想像してたよりもかかってくる教育費。

ふたりとも元気なうちにバリアフリーな環境に移った方がいいんじゃないか、何かあってから急いでバタバタやるよりも今から少しずつ、と夫が言いだし、家の売却の話を義父にもちかけた。

義父は最初はうんうんと聞いていたようだったが、実際に見積もりを出してもらったら風向きが変わった。

「買った時は○○○万円だったのに、売るとその2/3くらい。残りのローンと相殺して買うとしたらこの家の半分以下のところしか買えない。今売るのはもったいない。マンションなんてすぐに資産価値がなくなるから買ってはいけない。まだまだ元気だからこの階段も大丈夫。荷物も少しずつ整理する。」

新築で買って、売るときに同じ値段で売れるとでも思っていたのだろうか。進むどころか振り出しにもどってしまった。夫はどっと疲れて帰ってきた。現時点ではまだ階段でも大丈夫だろうけど、それがあと何年もつんだろうか。実家は1Fにバストイレ居室があるけれどキッチンは2階。洗濯物を干すのも2F。洗濯はすべて乾燥機をつかうということにすればまだなんとかなるにしても、リビングは2F。エレベータを設置できるかどうかは間取りや面積的に無理だろう。いつかは住めなくなる日がくる。

これからできることは、と考えると、まず私たちが健康であること、仕事をうまくまわすこと、できるだけ節約し、節税し、お金を貯めること、可能であれば殖やすこと。家族間のコミュニケーションをとり続けること、だろうか。あと親が高齢になっていくうえでどういうことが起こりうるのかをある程度予想して調べておくことだろうか。みんな確実に毎年年ををとってるからおろそかにはできない。事前に知っておかないといざというときどうするのがベターなのかわからない。

 

親の家は片づけるな。 (リンダパブリッシャーズの本)

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