建長寺で座禅
私のヨガの先生が以前、鎌倉で座禅をする話をされてたので、いつか私も行きたいなと思っていた。こないだ先生にそのことを伺ったら、お寺は建長寺で4時半くらいから座れるよ、料金は無料(拝観料350円は必要)と教えてくださった。観光客向けというか初心者向けだから、座禅のやり方を教えてもらうにはいいとのこと。外人さんも多いらしい。
JR横須賀線の北鎌倉駅から1.4km。ギリギリになりそうだから駅からタクシー拾えばいいかと思ってたら、北鎌倉駅は山の中のひっそりとした駅でタクシーなんぞ拾えるような雰囲気じゃなかった。仕方がないのでひたすら歩く。向かいから高校生がたくさん歩いてくる。どうやら建長寺のとなりに高校があってその生徒たちのようだった。調べたら桑田佳祐の母校だと。こんな風情がある場所の高校なんていいなあ。
なんとか総門へ。しかしお寺は広いから入り口から座禅会の場所まで遠い…。遅刻した人は参加できません、と公式ホームページに書いてあったので急ぐ。
★公式ホームページ→ 建長寺坐禅会 | 大本山 巨福山 建長寺
大玄関で靴を脱いでようやく座禅会場に。座布団と「座禅の手引き」という小冊子をもって本堂の隅へ。
○印が座ってる人。全部で40人くらいだった。20代とおぼしき女性もちょっとだけいたけど、ほとんどが40〜50代というところか。小1くらいの小さい子もいた。
まずは正座で般若心経を読経。私の実家は日蓮宗で、お経と言ったら「南無妙法蓮華経」だったので、実はあまり馴染みがない。色即是空、空即是色は有名だけど。
これをみると臨済宗は禅宗の一番古い宗派。夫の実家は曹洞宗。同じ禅系でなんとなく罪悪感がなくなる。
そのあとお坊さんが呼吸法や警策というバシバシ!の受け方も説明してくれる。あれは希望して叩かれるのか…。たるんでて叩かれるんだとばかり。お坊さんが鐘と音木(おんぎ)という木でカンカン音を鳴らすと座禅スタートの合図。終了の合図も同様。
- 15分くらい座禅
- ちょっと休憩
- また15分くらい座禅
- 最後に「四弘誓願文(しぐせいがんもん)」という短いお経を3回唱えて終了。
尽きることのない煩悩を滅しようと誓願します、無常の悟りを成就しますというような意味だそうで。煩悩がなくなるときは人間じゃなくなるときだな…などと思いながら。
終わったらちょうど6時。来た時は明るかったのに終わったらもう真っ暗。冬は寒そうだ。
帰りは北鎌倉じゃなくて鎌倉駅へ向かった。途中に鶴岡八幡宮がある。駅までの大通りは和物雑貨屋さんやおみやげ屋さんがたくさんあって楽しい。酒饅頭を買って帰る。
正直、座禅に行ったからといってすぐ無の境地になれるわけでは全然なく、雰囲気を味わいにいったような感じ。警策のバシバシ受ける人が多くて気が散ったけど、なんとなくスッキリした。静かな広いお寺で虫の声を聞きながら、黙ってじっとして自分の呼吸を数えてるっていうのはなんというかすごく贅沢。往復で2時間以上もかけて、お寺で1時間なんてなかなかできないけど、またいつか。今度はもっと近所で。
余談
仏教で思い出したけど、おかざき真里の「阿・吽」はすごい。アラサー恋愛マンガ「サプリ」のイメージが強かったから、最澄&空海を描くなんてどうなの?と思ったら、人間臭い話がどろどろでてくるし、魑魅魍魎も出てくるし、帯の「おかざき真里新境地!」という言葉に納得。3巻はいつ出るのか楽しみ。