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深く息を吐く

自省用

お里が知れる

雑談 映画 book

ある文章の中に「お里が知れる」というワードが混じっていた。その言葉がなんか頭にひっかかってモヤモヤした。その文章では、「そんなふるまいはあなたの浅はかさが露呈するよ」というような意味で使われていたのだけど、なんかちょっといやな気分になった。

この「お里が知れる」という言葉は、作法がなってないときにそれを諌める言葉。そんなんじゃ、生まれや育ちが悪いと思われますよ、という意味の言葉。

あなたの生まれ育ちが卑しいというニュアンスを「お里」という言葉で表してるから、その「お里」自体を蔑んでるように聞こえる。昔は士農工商って身分制度があったから身分が低い人は育ちが悪くて、都は上品で田舎は下品みたいな概念が今よりもっと強かったのかもしれない。だから慣用句として成り立ってたんだろうけど、現在の国際社会で「そんなことをすると(貧しい国の)出身だとばれますよ」と言ったらかなりイメージ悪いよな。これだから○○地区の人は、これだからアジア人はとか、そういうニュアンス。

 

どんな人がこの言葉を使ってたのかなと勝手に想像すると、成り上がりの豪商の娘が身分の高い武士のお家にお嫁に貰われて、ちくちくとお姑さんに注意されたんじゃないかとか、もしくはもっと昔、武士の身分が低い時代に、侍の娘が貴族の家の嫁になった時に、嫁ぎ先でこそこそと言われたんじゃないのかと、昔の嫁姑関係が目に浮かんでくる。

で、吉原遊女のことを思い出した。漫画や映画でよく遊女は「あちきは」「〜ありんす」みたいな独特の言い回しをする。この言葉が生まれたのは、遊女たちがみな地方の貧しい家の出身だということをかくすためだと何かで読んだ。若いお侍さんたちが遊びにきて、きれいな雲の上のお姉さんとようやく会えたところ「おら〜〜だべさ」みたいに話されたら男のファンタジーがこわれる。出身がばれることは遊女にとってタブーだったから「お里が知れる」って言葉が生まれたのかな…どうなんだろう。

ともかくこの言葉がなんかひっかかったのは、私のコンプレックスがどっか刺激されたんだろう。自分では進んで使うことはないだろうし、いずれ死語になってほしい。

 

 

余談

遊女を題材にした漫画や映画はいろいろあるけど、私の中での名作はこれ。  

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 作者は、平均寿命が20代前半だったという遊女たちの劣悪な労働事情にショックを受けて、この漫画の中でなんとか助けたかったと言っている。そもそも貧しい農家の娘がお金と引き換えに売られてくるのが遊郭。自分の着るものでさえ借金になってたらしい。

 

女性向けの漫画や映画だとこんなに華やかな感じだけど(少なくとも表紙は)

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こっちの世界の方が実際には近いんだろうな…。

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