深く息を吐く

自省用

読書メモ「上野先生、勝手に死なれちゃ困ります」

上野千鶴子さんと古市憲寿さんの対談本。対談というよりは上野先生が生徒に教えてる感じで読みやすい。しかし古市さんはわざと甘ちゃんダメダメキャラを演出しているように読めた…。

親の介護のことはもちろん、年金や保険制度、雇用のこと、ジェンダーのことなど、ほおーっと思うことがたくさん。借りた本なので蛍光ペンひきたくなった部分をメモ。本は書き込まない主義ですが。感想でなくメモです。(※…は中略箇所です)

 

 

  • 嫁の介護はそもそも選択肢にない。なぜかといえば、まず介護される側が望まなくなった。……息子介護のほうを期待する(p73)
  • 介護のために仕事を辞めるのは絶対にダメできるだけ同居は避ける。なぜかというと、同居したとたん、介護が24時間になるから(p117)
  • なぜ誰も本気で少子化対策をしないのかそれは日本の保守政治家が、日本の家族制度を死守したいと思っていたからよ(p158-159)  
  • 若年雇用問題として取り上げられるようになったことに対して、女性は昔から異議申し立てしてきていた……男までが非正規になって、ようやく「社会問題」になった(p171)
  • たとえば勝間和代さんのような人が、いくら「努力で幸せになれる」って解いても、一生涯成長とスキルアップができるのか人生だって、あるときに上り坂から下り坂に転じます(p175
  • 一番の基本は、親子だろうが夫婦だろうが、自分の人生は自分で生きるしかないってこと(p223) 
  • 再分配システムの話で言えば、ドイツにはもう配偶者控除なんてない(p225)
  • 制度がメンタリティをたえるんなら、そういう制度を作ればいいのよ(p227)
  • ベンチャースピリットを要素分解すると「能力」や「意欲」だけでなく「他に選択肢がない」っていうことがある。日本の個人事業主を見ると、在日の比率がものすごく高い。そもそも雇用関係に入りにくくて、選択肢が少なかったから。女も同(p235)

 

 

引用文長いの良くなさそうなのでこれでも頑張って減らした。日本の介護保険については第3章でわかりやすく説明してるので、ざっくり知りたい方にはオススメ。でも、これを読んだからって不安が解決するわけでは全然ない。

ただ心構えとか、自分だっていずれ老いてく身であることは考えさせてくれる本。